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[レビュー] 灰色の夜が明けたとき

更新日:2023年5月28日


久しぶり?にまとまったボリュームのファンタジー作品を楽しめました!

こういった作品との新しい出会いはなかなか無いもので貴重でした。



《作品情報》

灰色の夜が明けたとき(白砂庵様)

  • ジャンル: ファンタジー(分岐あり)

  • 作風: ほのぼの、シリアス、ダーク

  • 制作ツール: Ren'Py

  • エンド数: 2

  • プレイ時間(公式): 約4時間~6時間

  • プレイ時間(倉下実績): フルコンプ時点で6.4時間

  • プレイに至った経緯: Twitterで見かけて&ビジュアルノベルリスト投稿作品


《ストーリー》

(公式サイトより引用)

田舎の農村に住む少年ティノは、ある日お腹を空かせて倒れていた闇魔法使いの少女、シルヴィアと出会う。

魔法に憧れを抱く少年は、少女と行動を共にすることに。

二人の小さな冒険をきっかけに、出会うはずのなかった人々が出会い、交わるはずのなかった運命が交わり、明かされるはずのなかった真実が明かされていく。



《レビュー》


いやーーーいいお話でした!


リリースされた頃にTwitterで見かけ。

  • ほのぼの寄り?なファンタジーで

  • イラストが好みで

  • ある程度まとまったボリュームがあり

  • 同じ方がシナリオ・イラスト・スクリプトを担当している(と思われる)

  • (フリーで)

  • (恋愛色のない)

  • Ren'Py作品

ということで「これはプレイするしかない!」と思っていた矢先に

弊HPの企画「crAsmビジュアルノベルリスト2022」にもご投稿いただけて嬉しい限りでした。


ふりーむでもDLできますが当方はSteam版でプレイしました。Steamだとプレイ時間が確認できて良いですね。実績をアンロックするのも楽しいですし(本作はそこまで収集要素はありませんが)、他のプレイヤーの何割程度が各実績をアンロックしているかも見れて良いです。サイトに広告が出ないのも良いですね。投稿時に100ドルの支払いが必要と聞きますが、webサイトに広告を打つよりは健全な収益構造だと個人的には考えています。…すみません脱線しました;


システム周りは特に不便な点はありませんでした。

尚、右クリックメニューで操作方法(ショートカットキー)も確認できます。



シナリオ・イラスト

イラストについてはご覧の通りのクオリティの高さですし個人的に好みですし、スチルは数枚だったと記憶していますが立ち絵が非常に充実していました。回想シーンにも立ち絵があって本当に贅沢でしたね。スチルは数は多くないもののいずれも臨場感があってとても魅力的でした。

キャラクターデザインや各キャラの人となりもすごく好きです、どのキャラも。序盤はティノ君とシルヴィアちゃんのみのシーンも多いですが、シルヴィアちゃん何時間でも見ていられますね(?)。あとはアルバーノさんやバルトロさん辺りも頭一つ抜けて好きですね。教皇様もイケメン✨ いやしかし、どのキャラも好きです(2回目)。


壮大なファンタジー…というと語弊があるかもしれませんが、とても充実した内容だったと個人的には感じています。農村に住むティノ君がシルヴィアちゃんに出会い、行動を共にし、"影"とは何か、魔法とは何か…話が進んでいくにつれ明らかになる事実とともに「何が起きているんだろう」と考えながら読み進めていくのが楽しかったです。

エンドは2種類、ノーマルエンドとトゥルーエンドのようなイメージですが是非トゥルーエンドまで見届けていただきたいです。攻略は決して難しくはないと思います。自分は2、3週目?でたどり着けました。2、3週目ともなると選択肢の先を見て「こっちかな」というのが分かってくるので、一通り正解っぽいもの?を選ぶとトゥルーに進めます。page upキーまたはマウスのコロコロでロールバックが使える(選択肢に戻って選びなおせる)ので2週目以降必要に応じて使用するとスムーズかと思います。自分は1週目ノーマルに行きましたが、2週目に既読部分も掻い摘んで読み直していると初見で疑問だった部分も「これ、あのときのアレか」と分かっておもしろかったりもしました。


物語序盤から登場する"影"とは一体…?フルコンプする頃には謎が解けます。



欲をいえば

[2023-05-28 追記]

下記の内容の多くはその後のアップデートで実装されています。また、副読本もリリースされています(ファンサービス嬉しいです!)。


スチル一覧は欲しかったですね><

あとSteam版だと実績解放でフルコンプがわかりますが、もう少しフルコンプしたときにそうと分かる仕掛けがあると良いかも…とは思いました。よく見かけるものではスチル一覧が全部埋まる、エンドリストが埋まる、後書きが現れるなどでしょうか。


また、大きな問題ではないですが、話者の人数が多いシーンで時々誰が喋っているかわからなくなることがありました;特にスチル表示中だったり、画面に立ち絵が出ていないキャラが喋っているシーンなど。

例えばキャラ別にキャラ名の色が異なるといいかも…と思いつつ、この作品はあまり「このキャラはこの色」という明確な割り当てが無さそうなので(キャラデザのカラーリングが大人しめ?なので)、下手にやらない方がいいような気も…。主人公が居ない(?)三人称視点の作品なので話者のサイドグラフィックを表示するというのも一手ではありますが、それも仰々しいような。ということで、言ってはみたものの何だかんだ現在のスタイルがベストなのかもしれません。


立ち絵のあるキャラのうちニル(人間)がティノ君のみだった?ので、他にも例えばお母さん辺りは立ち絵があっても良かったかもしれません。ソフィアさんと並んで話してたら絵になるかも…などと(妄想)。逆にティノ君のみニルという今の形もそれはそれでバランスが良いかもしれず、一概には言えませんかね;


加えて、必ずしも本編中である必要はありませんが

各キャラの年齢や相関図、年表、地図などがあったらぜひ拝見しに参ります!

あ、地図は制作中のCi-enの記事にありますね。



蛇足:世界観について考察(?)

物語の展開や結末に関するネタバレではありませんが、プレイ予定の方は閲覧非推奨なので伏せておきます。反転、またはコピー&ペーストでどこかに貼り付けてご覧ください↓↓

レマニス以外は海にアクセスできないようですが、島でレマニス以外は沿岸に街がない(沿岸が森か山)という理解で合っているのでしょうか。作中での移動時間を考えると全体では佐渡島前後くらいの大きさのイメージでしょうか。利尻・礼文よりは大きそうですかね。人が暮らすには申し分なさそうです。

海の外に他の島や大陸、自国/他国の領土もあるんですかね…?遠洋漁業こそすれど外交をしているような描写は無かったような。


キャラがの服装が半袖なのである程度温暖な気候(季節)なのかと思いますが、作中で氷が出てきたのは気になりました。超高級品という感じの描写でも無かったと思います。氷室があるのかもしれませんが、雪が降る地方なのでしょうか。雪が降る気候帯であれば、夜でも半袖で居られるのは夏でしょうか。小麦の産地でパンが登場するという描写とも矛盾しなさそうです。闇魔法をで狩りをする以外に生活に魔法を役立てるような描写は特に無さそうだったと記憶しています。そうした点も設定があるのか(あるいは深く追求しない方がよいのか…)気になるところですね。

↑↑ここまで↑↑


特に違和感のある描写も無く、メインのシナリオと併せて世界観も楽しませていただきました。


 


今回は以上です。ここまでご覧いただきありがとうございました!


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