こんにちは、Klastこと倉下です。
Fujiwara BitterSweetという英語のフリーゲームがあるのですが、この度作者様よりお声かけいただき1周年企画の日本語版シチュエーションボイス制作に関わらせていただきました(台本の翻訳・ボイスの依頼)。制作期間の都合もありゲーム本編は駆け足でしか見れておらず全編正しく理解できているとは言い難い状態ではありますが、理解の及ぶ範囲で作品の概要と各キャラクターについて簡単に紹介いたします。シチュエーションボイスと併せてご覧頂ければ幸いです。
Fujiwara BitterSweetとは
前述の通り、フリーゲームであり言語は英語のみです。6人の攻略対象がいる乙女ゲームであり、キャラクター毎に愛情エンド・友情エンドがあります(好感度により分岐)。
物語は主人公がある高校に入学したところから始まり、1年間分の学校生活および私生活が描かれています。英語が母国語だったとしても1ルート2~3時間、コンプリートまで10~20時間ほどかかると思われます。
キャラクター紹介
各キャラクターの簡単な説明と、この度公開となった1周年記念シチュエーションボイスの紹介です。
(尚、(現時点では)キャラクター名に漢字の設定は無いとのことです。)
※シチュエーションボイスの日本語版の台本は動画のコメント欄にあります。
※以下、おおむねゲーム本編中盤までの内容に関するネタバレを一部含みます。本編をプレイ予定の方はご注意ください。
サトウ イッキ - Ikki SATO
いつも不機嫌そうな様子で、トシオやリュウ以外とはあまり絡みません。ですが思いやりはあります。9歳の妹がいるお兄ちゃんです。
典型的なツンデレで、親しくなるにつれ徐々に笑顔や照れ顔を見せてくれるようになります。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:藤城ハク様)
ミウラ トシオ - Toshio MIURA
裕福な社長の家の長男です。暴力的で口が悪く、とりわけ女性に対し嫌悪感を抱いています。中盤までは主人公のことを「ゴミ」「ブサイク」などと呼びます。
ですが本当は、適切な愛情を受けたことが無いが為に精神的に不安定なだけです。本編中盤のある出来事を経て以降は主人公に懐くようになります。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:玖珂諒多様)
タチバナ ユウタ - Yuta TACHIBANA
学校では「王子」であり、いつも礼儀正しくきちんとしている彼の周りには多くのファンがいます。
「詳しくはないが好奇心で」とアニメ部に入部しますが、実のところ私生活に於いては重度のオタクです。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:日向 奏様)
スズキ ハル - Haru SUZUKI
冷たい態度で、人に話しかけられても拒否しがちであり、また容易には心を開いてくれません。ですが、実際には冷たいというよりも恥ずかしがり屋です。趣味はガーデニングと読書、そしてゲームです。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:Yuri Voice様)
ウタダ リュウ - Ryu Utada
とても陽気で明るく、よく冗談を言ったり仲間内を笑わせるような存在です。ですがそれは表向きの姿にすぎません。物語中盤のある日を境に、陰気で自分の感情を表に出さない”本来の彼”となります。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:雨宮 利助様)
アサギリ ケンジ - Kenji ASAGIRI
エクソシストの息子であり、山の中で育ってきました。 学校ではオカルト部に所属。いくぶん天然で、とりわけ恋愛関係の話になるとピュアでシャイです。
一周年記念シチュエーションボイス(CV:藤城ハク様)
Fujiwara BitterSweetの見どころ
まずグラフィック面です。一枚絵は一般的な量(頻度)かと思いますが、立ち絵と、そして背景の量が膨大です。
立ち絵に関してはメインキャラ6人に加え、学校の友人や部活仲間、各メインキャラの両親や兄弟が登場します。更に、作中で春から冬まで季節が巡りますので服装の差分も様々です。
背景画像も全て作者による手書き(恐らく)であり、全編通して作品の雰囲気に合っているだけでなく、各シチュエーションにマッチしたものが用意されています。特にメインキャラの部屋は各々の個性が出ていています、ユウタの部屋にはセクシーなポスターや抱き枕があり、ハルの部屋にはPCとゲーミングチェアがあったり…。
ストーリーに関してもとても良かったです。
先ほども家族の立ち絵が多いという話をしましたが、まず多くの攻略対象がそれぞれ家庭の事情を抱えています(親に愛されない、暴力を振るわれる、両親が他界しているetc...)。他方、主人公一家はとても平和で、攻略対象と家族ぐるみで仲良くしてくれたりします。
また、家庭内の問題以外にも様々な形で悩みや生きづらさを抱えています。シチュエーションボイスが二種類用意されているキャラクターは顕著な例です。
割と主人公(コバヤシ アヤちゃん)が勇敢でしっかりした所のある子なので、悩める彼らにとって頼れる存在となってくれている感があります。加えて、各攻略対象たちが当人のルート以外でも頻繁に登場していい仕事をしてくれるのも良いです。例えばトシオのルートではリュウが主人公にトシオについての情報を色々と教えてくれます。
トシオやユウタのルートは終盤グっときますし、リュウは中盤に陰気モードになってから終盤にかけて自身について色々話してくれたり、ハルのルートでは後半割と主人公側がハルに懐いていたり…話の展開も各々違って良かったです。イッキは話が進むにつれ様々な表情を見せてくれますし、ケンジは始終可愛いですね。
台本翻訳の感想
まず、誤訳や不適切な翻訳は少なからずあると思います、申し訳ございません。本来の意味は動画に表示される原文でご確認ください。
日本語の台本として違和感が無いことを目指しつつ原文から外れすぎないように翻訳したつもりです。それにしても、多義語も少なくなかったのでどの訳を選ぶべきか等かなり悩みました。一部、声優さんに助言をいただいた部分もありました。
当初台本の翻訳という形でお話を受け付けましたが、結局各々のキャラクターについてきちんと知らないと言い回しなどが決まらないことに気づき、駆け足で本編を流し読みしました。じっくりプレイしたかったですが時間も限られていたので;
翻訳の問題の1つとして一人称がありましたが、概ね原作者様のご希望に沿いました。トシオの「私」はなかなかにチャレンジングでしたが、社長の息子ということもあり原作者様の希望を尊重しました。ちなみに彼の台本の終盤はとても崇高?なセリフが続きますが、ゲーム本編の告白シーンの雰囲気に似ています。尚、ビデオのテロップに「You are my world.」(2:22)とある部分のボイスが「君が、私の宇宙なんだ。」となっていますが、これは台本を頂いた時点では「You are my Universe.」だったためです;
また、原作者様のご希望でハルのシチュエーションボイスのみ日本語ネイティブでない方へのご依頼となりました。原文・日本語・ローマ字併記の台本をお送りしていました。ネイティブでない方には読みにくい文章も少なくなかったようで、何かとご迷惑をお掛けしてしまいました、、。ところで、苦肉の策で訳した「プレーリードッグ」は原文では「dramatic chipmunk」なので左記で画像検索をかけてみて頂ければと思います。
何かと力の及ばぬ部分もあり恐れ多くはありますが、今回このような貴重な機会をくださった原作者のKaramelow様(Magic Bench様)と、素晴らしい音声で応じてくださった各声優様に大変感謝いたしております。
そして、ここまでご覧いただきありがとうございました。
改めまして、シチュエーションボイスの方お楽しみいただければ幸いです。(願わくばゲーム本編も是非…!)