本シリーズでは、Ren'Pyユーザーが知っておきたいPythonの使い方をご紹介しています。
詳細および事前準備などは「00.はじめに」をご確認ください。
今回はプログラミングの基本の1つ「四則演算(+-×÷)」について説明します。
敢えて説明するほどでもないかもしれませんが…。
準備
Ren'Pyのプロジェクトを1つ起動し、「Shift + O」を押してコンソールを開いておいてください。
四則演算(+-×÷)
基本
以下のような式で計算ができます。コンソールに入力して計算結果を確認してみてください。
※「#」はコメントです(ここでは入力不要)。尚、「#」の後の文は入力しても無視されます。
3 + 5 # 足し算
16 - 2 # 引き算
3 * 6 # 掛け算
32 / 8 # 割り算
カッコで囲むと先に計算します。次の2つの計算結果を比較してみてください。
3 + 8 * 2
(3 + 8) * 2
文字列の足し算
足し算に限っては文字列でもできます。
次の1行をコンソールに入力して結果を確認してみてください。
'みなさん' + 'こんにちは'
但し、数字を足すときは注意が必要です。単純に足すとエラーが出ます。
数字を「str()」で囲って文字列に変換してから足すと上手くいきます。
'こんにちは' + 2021 # エラーが出る
'こんにちは' + str(2021) # エラーが出ない
変数と四則演算
計算結果を変数に入れることもできます。
calc1 = 3 + 5
計算の途中に変数を入れることもできます。
calc2 = clac1 * 2 + 8
(入力結果)
ここまで、実際にコンソールに入力してみると下図のような感じになります。
今回はここまでです。お疲れ様でした。
cf. 関連ページ
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もう少しだけ頑張れる!という方は、以下の内容もご覧ください。
補足1:「+=」とは
次のような書き方をすることもあります。
num_ex = 12
num_ex += 1
上記をコンソールに入力し、「num_ex」の値を確認してみてください。
「13」になっていると思います。
もう一度「num_ex += 1」を入力し、再度「num_ex」の値を確認してみてください。
「14」になっているはずです。
つまり、
num_ex += 1
は
num_ex = num_ex + 1
と同じ意味です。
「+=」を使うとちょっとスッキリする、というだけの話です。
ちなみに、
num_ex += 2
num_ex -= 1
のような書き方もできます。
補足2:文字列の引き算?
下記のように、文字列の引き算はできるのでしょうか。
'こんにちはみなさん' - 'みなさん'
入力してみてください。エラーが出るはずです。
ですが、文字列の一部を抜き出すことは一応できます。
文字列の後ろに[〇:〇]という記述を入れてみてください。
'こんにちはみなさん'[2:7]
'こんにちはみなさん'[:5]
上記の例では
「u'にちはみな'」
「u'こんにちは'」
という結果になるはずです。
このような記述方法を使った経験はほとんどありませんが…。
補足3:その他の演算子
「x % y」はx÷yの余り(剰余)
「x ** y」で「xのy乗」
もあります。
17 % 5 # -> 2
3 * 2 # -> 6
3 ** 2 # -> 9
以下、蛇足です。
「17÷5 = 3あまり2」の「3」(整数の商)の方はどう得るのか。
「//」が使えるようです。この記事を書くために調べて初めて知った。
17 // 5 # -> 3
少し注意が必要なのは、「//」を使わずとも、そもそも整数同士で割り算をすると結果が整数(小数点以下切り捨て)になります。
確実に小数の結果を得たければ「17.0 / 5」とするなど割る数or割られる数を意図的に小数にする必要があります。
また「//」を使わずに「int(17.0 / 5)」という形で整数にすることもできます。
int()のような書き方については前回の「01.変数」の補足で少々触れましたので、未読の方は併せてご覧いただくと参考になるかと存じます。
以上です。