本シリーズでは、Ren'Pyユーザーが知っておきたいPythonの使い方をご紹介しています。
詳細および事前準備などは「00.はじめに」をご確認ください。
今回はプログラミングの基本の1つ「変数」について説明します。
"何となく分かったかも?"程度に理解して頂けることを目標として書いていますので、
正しく理解することにこだわらず、とにかく手を動かして"感じて"ください。
準備
Ren'Pyのプロジェクトを1つ起動し、「Shift + O」を押してコンソールを開いておいてください。
変数:値を入れる箱
変数というのは、何らかの値を入れる「箱」のようなものだと考えてください。
前回の記事の例では「a」という名前の変数(=箱)に「1」という数値を入れてみました。
Pythonプログラミングにおいて、「=」は「左辺(変数)に右辺の値を与える」という意味です。
変数名
変数の名前の付け方には自由度がありますが、自分の場合はおおむね以下のようなルールで変数名を付けています。自信がない方は以下に従って変数名を付けるようにしてください。
小文字の半角英数と「_」(アンダーバー)のみ使用
数字や「_」を先頭にしない
変数に入れられるもの
数値だけでなく、文字列も与えられます。
文字列を与えるときは「'」または「"」で囲います。
補足です。
変数example2に文字列'あああ'を与え、コンソール上で中身を確認すると
「u'あああ'」と表示されます。頭の「u」は無視してしまって構いません。
(尚、「u」は文字コード「Unicode」を表しているようです。)
さて、先ほど『変数に文字列を与えるときは「'」か「"」で囲います』と説明しましたが、1つ例外があります。
それは「True」と「False」です。これらは「'」や「"」で囲まずに与えることができます。
example3_1 = True
example3_2 = False
ここまでのまとめです。
今回は、変数に与えられるものとして次の3つを覚えてください。
数値(1, -15, 3.14, -28.5...)
文字列('Hello World!', 'あああ', ...)
True/False
…もう1つ。
右辺に変数を入れることもできます。
練習
次の内容をコンソールに入力してみてください
(1行入力したらエンターを押して次の行を入力してください)。
変数example12の中には何が入っていますか?
example11 = 'あかさたな'
example12 = example11
上記を入力した後、「example12」を入力してエンターを押すとexample12の値を確認できます。
「u'あかさたな'」と表示されるはずです。
エラーが出るときは、タイプミスなどが無いか確認してみてください。
今回はここまでです。お疲れ様でした。
cf. 関連ページ
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補足
もう少しだけ頑張れる!という方は、以下の内容もご覧ください。
変数型
先ほど、変数に与えるものを3種類覚えていただきました。
数値(1, -15, 3.14, -28.5 ...)
文字列('Hello World!', 'あああ', ...)
True/False
これらですが、Pythonプログラミングの世界では以下のような呼び方があります。
int型: 整数(1, -15, ...)
float型: 小数(3.14, -28.5, ...)
str型: 文字列('Hello World!', 'あああ', ...)
bool型: True/False
これらを変数型と言います。
変数型は、他のプログラミング言語では注意が必要なこともありますが、Pythonの場合はさほど気にしなくて大丈夫です(※個人的な見解)。
変数に与える値に応じて型が自動的に決定されますが、型を意図的に変更することもできます。
以下をコンソールに入力して結果を確認してみてください。
float(12)
str(12)
int('12')
int(27.3)
こちらはどうでしょうか。
int('abc')
エラーがでますね。
以上です。